2011年8月30日火曜日

第3回追加講習「地震ITSUMO講座」

8月30日(火)に第3回追加講習「地震ITSUMO講座」を行いました。

「地震ITSUMO講座」とは、実演やクイズなどを通して、
分かりやすく学べる実用的な防災セミナーです。

講習はまず、地震のメカニズムや津波の起こるしくみから始まりました。

■地震のメカニズムについて
・地震は活断層型地震とプレート海峡型地震がある
・東日本大震災はプレート海峡型地震であった。
・プレートは生まれつづけ、動きつづけているので、地震はなくならない。
・地震のことを理解し、いつも起こるという認識が大切。
・プレートのひしめきあった関東は世界的のも危険なところに位置している。
・1707年宝永地震の時は約2万人の方が亡くなり、津波が瀬戸内海まで達したと残されている。
・歴史は繰り返すので、歴史から学ぶことも大切である。
・今後起こると言われている南海地震は、プレート境界型のため、被害範囲が大きくなると予想できる。
・もし南海地震が起こった場合、津波は、神戸市垂水区で約1時間、中央区で約1.5時間で到達予想されている。
・想定されている津波の高さは4.2m(以前想定されていた高さの約2倍)


■津波が起こる3つの原因について
1.震源域が海である場合
2.マグニチュード6.5以上の場合(7.0以上の場合は確実)
3.震源の深さが浅い場合(10~30㎞)
 上記の場合は、自分の判断ですぐに逃げる

・神戸の場合は北野方面へ逃げる。
・大阪など高い所が少ないので、マンションのオートロックをはずしてもらうなどの対策がある。
・情報をいち早く察知し、周りが逃げていなくても自分は逃げる。
・メカニズムがわかることで、ここの構えが変わる。


■阪神・淡路大震災の状況について
・地震が起こると地面がガタガタになり平行感覚がなくなる。
・東京は地下が張り巡らされ、スポンジのようなので、あちこちで陥没が起こると思われる。
・帰宅困難の場合はそこにとどまることも重要である。
・震災時家の中はミキサーにかけたようにぐちゃぐちゃになっていた。
・明るくなると、家具などが山のように集まっていた。
・畳でけが人を運んでいる様子が見られた。


■家具転倒防止について
・耐震診断を受ける際は、役所に問合せをし、紹介してもらう。
・阪神・淡路大震災の死因の約80%は圧死・窒息死であった。
・1981年以前に建った建物は危険である。
・1階外壁の東西南北のうち壁の全くない面がある場合は危険である。
・家具は激しい揺れの中、凶器になる。
・災害時のケガの原因の半数は家具によるものである。
・ガラスによるケガも約30%である。
・家具転倒防止器具が広まらない理由は、どんなものかわからない、売り場が少ないことにある。

・L字金具(とても強いためオススメである)
・ベルト式器具(30度より低く固定しなければ効果が弱くなる)
・ポール式器具(天井によっては効果が低い)
・ストッパー式器具(簡単で目立ちにくくオススメである)
・連結固定器具(2段式の家具をシートで固定する)
・落下防止器具(揺れによって本が飛ぶのを抑える)

・薄型液晶テレビは不安定なため、固定が必要である。
・薄型液晶テレビの固定方法として、ジェルシートがオススメである。

・「下ふんばって、上つっぱる」という合わせ技が効果的である。
・合わせ技は、L字金具と同じ強度である。
・PC機器は粘着マットなどで固定する。
・家具などが当たり窓ガラスが割れるので。飛散防止フィルムを貼る。
・窓ガラスの飛び散るのを軽減するために、カーテン引いておく。
・棚などは上には軽いもの、下に重いものとバランスを考える。
・家具の配置、レイアウトも重要である。
・寝る位置に家具が倒れないよう配置を工夫する。
・家具の転倒により、避難経路を妨げないように配置する。
・安全なのは何にもない部屋で寝ることである。


■防災グッズについて
防災グッズ暗記クイズを行いました。16品目を1分間で覚えました。
・ポリ袋(様々な使い方をするため、大・中・小準備する)
・新聞紙(多機能で、紙食器や応急手当に使用できる)
・軍手(以前は軍手でしたが、現在は釘などが刺さり危険であるため、丈夫なケブラーグローブが良い)
・ラップ(調理や止血に使用できる)
・衣類、タオル(大判ハンカチはマスク、包帯など様々な使い方ができる)
・ロープ(ロープワークを学ぶことで便利な道具である)
・水(目安は1人1日2リットルで、4人家族で3日間では12本である)
・レインコート(雨・風・ホコリから身を守り、防寒にもなる)
・携帯ラジオ(コンパクトなものが良い)
・ウェットティッシュ(水が出ないとき便利である)
・ヘッドライト(両手が空くことがとても重要である)
・救急セット(常備薬や、口の中が不衛生になるためデンタルリンスが必要である)
・非常食(ローリングストック法で備えると良い)
・簡易トイレ(テノヒラトイレなどは吸収剤と凝固剤が入っており、消臭効果もある)
・通帳、カード、印鑑
・現金

・ローリングストック法とは、非常食の備蓄方法の主流で、定期的に食べることで、レトルトなど幅広い食品を備蓄できる。
・非常時持ち出し袋には、“会社に置いておくもの”“家の中に置いておくもの”“身に着けておくもの”の3つある。

■災害時伝言サービスについて
「災害時の連絡ガイドブック」が配布された
・災害用伝言ダイヤル、災害用伝言板サービス、災害用ブロードバンド伝言板がある。
○災害用伝言ダイヤル
・固定電話のみ登録可能で、被災地指定された地域のみである。
・サービスが始まらなければ使うことができない。
・電号登録件数は約800万件で、首都圏ではすぐにパンクする量なので、高齢者の方ように空けておく必要がある。
・録音時間は30秒と短いため、あらかじめ原稿を作成しておくと良い。
・保存時間は2日(48時間)で消去されてしまう。

○災害用伝言板サービス
・携帯電話で簡単に利用ができる。
・テキストは100文字で、10件登録可能である。古いものから自動消去される。
・保存期間はサービス終了まで。

○災害用ブロードバンド伝言板
・WEB171と検索すればできる。
・登録は携帯電話やIP電話のでも登録可能である。
・伝言登録数は約5億件で、48時間で自動消去される。

・毎月1日、15日、1月1~3日、防災週間(8月30日~9月5日)、防災とボランティア週間(1月15日~1月21)に体験ができる。一度試してみることで安心できる。

■マンション防災について
・大震災が起こったらマンションエレベーターが停止し、電気、ガス、水道のインフラがストップする。
・高層階居住者は非常食など、戸建住宅居住者より多めに準備しておく必要がある。
・水の備蓄方法として、ペットボトルにすりきり一杯まで水をいれておくと腐りにくい。
・お風呂の水を捨てずにためておく。
・タッパーやビニール袋などを活用して冷蔵庫に氷をたくさんつくっておく。
・やかんに水をためておく。
・水を運ぶ工夫として、ポリタンクで運ぶと重く大変なので、大きめのリュックサックにゴミ袋を被せて水を入れて運ぶと楽である。
・ガスボンベは5人家族で1ヶ月に約15本使用する。

■参考サイト
「地震ITSUMO.COM」http://www.jishin-itsumo.com/


地震のメカニズムから今できる防災の技までお教えいただきました。
地震の構造や津波の原因をしることで、より防災の大切さや実行力に繋がりました。
このような知恵や技をより多くの人に知ってもらい、備えてもらうためにも、
「レッドベアサバイバルキャンプ」開催に向けしっかり準備しましょう。

本番まで約1ヶ月となりました。
キャラクターも出来上がり、モチベーションも上がっているので、
いいキャンプになるよう、皆様力を合わせて頑張りましょう!

2011年8月28日日曜日

第10回永田ゼミを開催しました!


8月18日(木)に第10回永田ゼミを行いました。

本番のキャンプに向けた、今後のスケジュールや広報活動について、
永田先生からお話がありました。

お話の内容
・広報について
・バッチデザインについて


・広報について
本番のキャンプは家族を対象としているので小学校などへ告知をして
家族の参加者を募りたい。(60名程度)
小学校で告知を掛けるには神戸市の教育委員会の後援(チラシなど
広報の媒体に名義を表記させてもらう事)が必要になるので、その為の
準備が必要。
神戸のデザイナーさんにお願いをしてチラシの製作をする予定。
9月の第一週には小学校への配布したい。

イメージキャラクターも考えていて、「レッドベアー」という
クマのキャラクター。イラストデザイナーにデザインを
お願いしているところ。

・バッチデザインについて
レッドベアーのデザインをしてもらう予定のイラストデザイナーに
キャンプに参加したり、各プログラムで何かを達成した時に配布
出来るような、バッジのデザインも同時にお願いする予定。
今回のゼミではその各プログラムでどんな事をすればどんなバッジ
をもらえるのかを考えて欲しい。

今回は各チームごと、
・各プログラムでもらえるバッジのアイデア
・キャンプでのプログラムについての詳細
をグループミーティングで考えてもらいました。

40分ほどのグループミーティングのあと、各チームごとに意見を
発表してもらいました。

・各プログラムでもらえるバッジのアイデア
○レクリエーション班
・薪割りバッジ【いざという時の知識】
・灯明製作バッジ(10個出来たら進呈)
・キャンプファイヤーバッジ(シークレット?)【いざという時の知識】

○サバイバル班
・火起こし体験バッジ【いざという時の知識】
・空き缶ランタン製作バッジ【いざという時の知識】
・ペットボトルろ過器製作バッジ【いざという時の知識】

○料理班
・料理片付けバッジ
・紙食器製作バッジ【いざという時の知識】
・食材切り出しバッジ【いざという時の知識】
・ベストスマイルバッジ(食べている笑顔が素敵な方へ進呈)
【キャンプのプログラム全体にも転用可能】

○インフラ・シェルター班
・テント張りバッジ【いざという時の知識】
・ロープワークバッジ【いざという時の知識】
・グッドアイデアバッジ【キャンプのプログラム全体にも転用可能】
・サバイバルトイレバッジ(サバイバルトイレを使用したら進呈)

○防災技・知識班
・応急手当・救急救命バッジ【いざという時の知識】
・ジャッキアップバッジ【いざという時の知識】
・消火器バッジ【いざという時の知識】
・(ロープワークバッジ)
・安全行動バッジ【キャンプのプログラム全体にも転用可能】

キャンプでもらえる特別バッジ(全体を通して進呈・表彰)
・ベストスマイルバッジ
・グッドアイデアバッジ
・安全行動バッジ

・MVPバッジ(活躍した人に進呈。キャンプファイヤーの際に表彰)
・レッドベアーバッジ(キャンプに参加した人全員がもらえるバッジ)
・ベストスマイルバッジ(食べている笑顔が素敵な方へ進呈)

・キャンプでのプログラムについての詳細
前回からのキャンプ当日スケジュール内での企画・詳細について各班に
発表してもらいました。下記にその内容を反映した表のリンクを記載しました。

10月8日(土)9日(日)タイムスケジュール(案)


・今後のスケジュールについて
今後も10月8日、9日のキャンプ本番に向けて、各班、ゼミ参加者全体で準備を
していくことになります。

10月までの全体会議の日程は以下のようになりました。

9月5日(月)19:00~21:00

9月27日(火)19:00~21:00

10月6日(木)19:00~21:00

10月7日(金)19:00~21:00


場所はいつも通り、KIITOで行います。

チラシへ記載する情報など、各班の企画について詳細を決定していく必要が
あります。

みなさん、頑張ってキャンプを成功させましょう!


■ゼミの様子





2011年8月12日金曜日

第2回永田ゼミ追加講習

8月9日(火)に第2回永田ゼミ追加講習を行いました。

神戸市消防局の方に「応急手当、救急講習」について講習をしていただきました。

講習内容は
・応急手当の必要性
・感染防止
・AEDを用いた心肺蘇生法
・三角巾法(被服、止血、固定)
・その他の応急処置(火傷、蜂さされ、蛇噛まれ、熱中症)

■応急手当

応急手当の重要性についての説明の様子



講習の様子



傷病者の意識を確認する様子



心臓マッサージをする様子



AED(自動体外式除細動器)を使用する様子


応急手当の重要性について、スライドを使用し説明していただきました。
救急車を要請してから現場に到着するまでの間に居合わせた人が救命処置を行うことで、
命の助かる可能性が高くなることを学びました。
実際に傷病者が発生したと見立て、
119通報→心臓マッサージ・人工呼吸→AED(自動体外式除細動器)
の応急手当を行いました。

心臓マッサージはリズムが重要で1分間に100回ペースで行います。
非常に体力がいるため、体験者はヘトヘトになっていました。
人工呼吸は一方向弁付の用具を使用しました。
息が漏れないよう注意して行いました。


■救急講習

三角巾の使い方指導の様子



たたみ三角巾をつくり腕の包帯



頭部の包帯



腕を骨折した場合の包帯


三角巾を使った応急手当について学びました。
まずは包帯のような形にたたんでいく「たたみ三角巾」をつくりました。
三角巾は清潔に扱うため、地面に置いたりせず、空中で行いました。

「たたみ三角巾」をしたものを腕の傷口や頭部などに巻きました。
ここで、前回のロープワークで学んだ「本結び」をしました。

三角巾はたたんだり、広げたりと様々な使い方のできる便利なものだということがわかりました。


救急者が到着するまでの間の心臓マッサージ、人工呼吸、AEDの大切さがよく理解できました。
前回の講習を含め、非常時だけでなく日常でも使える技術を多くことを学ぶことができました。


次回は8月30日(火)に「地震ITSUMO講座」を開催します。
参考サイト→地震ITSUMOプロジェクト

2011年8月10日水曜日

第1回永田ゼミ追加講習

8月2日(火)に第1回永田ゼミ追加講習を行いました。

今回は神戸市消防局の方に
「日常やサバイバルで役立つ消火、救助技術」について講習をしていただきました。


■日常やサバイバルで役立つ消火

講習の様子



着火剤


火災原因は、「放火」「家庭用コンロ」「タバコ」「電気」「焚火」…など様々あります。
その中で、コンセントから火災が起こる映像を見ました。
コンセントにホコリがたまり、それが原因で出火するというものでした。
コンセントまわりは掃除のしにくい場所が多く、おろそかになってしまうため、
とても危険であることがわかりました。
また、バーベキューなどで使用する着火剤はとても燃えやすく、継ぎ足しはとても危険です。



■救助技術

ロープの結び方指導(1)


ロープの結び方指導(2)

さまざまな結び方を実践


固定物を変えて実践


実際に役立つ救助技術として、いろいろなロープの結び方を教えていただきました。

・本結び/結び目の引っ張り方を変えると簡単にほどくことができます。三角巾などでも使う結び方です。
・巻き結び/ロープの固定や物を持ち上げる際に利用できます。
・もやい結び/災害現場での身を守る命づななでに使用します。固定物にロープを結ぶ時にも利用できます。

1つずつ丁寧に教えていただきました。
結ぶ向きが変わったりすると難しいですが、
参加者はイスやテーブルなど、結ぶものを変え、様々な結び方にチャレンジしていました。



火災の仕組みがわかることで、注意すべき点や行動が明確に理解することができました。
ロープも救助以外でも、日常的に使える技術としてとても勉強になったと思います。


次回は8月9日(火)に「応急手当、救急講習」を行います。